アメリカによる「デフォルト宣言」の可能性は、書籍、ネットでも広範に見られる。

私は、金融アナリストである朝倉慶氏などの予測を参考に、悪化しつつあるアメリカ経済は2、3年後に困窮し、多大なデメリットを覚悟した上で、「戦略的デフォルト」を行使すると見ている。



従来デメリットが多過ぎるとされてきた「戦略的デフォルト」は、圧倒的な軍事力と食糧支配体制を持つアメリカが行うと、現在のアメリカ経済を大筋でプラスに好転させる可能性が高いのではないか。おそらく、食糧物資の輸出規制や地域軍事安全保障などを駆け引きとして駆使した外交戦略が既に検討されているはずだ。



「戦略的デフォルト」は、「金」とリンクさせた新北米通貨「アメロ」への切替え抜きでは効力を発揮しえないと思うが、現状の延長線上のアメリカ経済には、衰退もしくは停滞しか見い出せないのだから、「勝てるバクチ」であるならば打つだろう。



1971年の「ニクソン・ショック」では、経常収支の赤字の続く中で、米議会の承認もなしに、突然、世界へ向けて一方的にドルと金の交換停止をニクソン政権が宣言した。「戦略的デフォルト」が約2、3年後あたりに発動されるとすれば、ちょうど40年ぶりの「ルール変更」となる。



1998年にデフォルトの危機に見舞われたロシアや、戦略性に優れた中国は、アメリカによる「戦略的デフォルト」を重要なシナリオの一つに想定しているだろう。中国は金の大量買い付けをリーマン・ショック後の08年9月以来開始していたと推測されているし、ロシアはそれ以前からだと噂されているという。この他、EUも金を大量に保有しているとされている。

6月25日のロイターによる下記の記事は、今後の中国の金本位戦略を明確に現している。



http://otd5.jbbs.livedoor.jp/577859/bbs_plain?base=260&range=1



今後2、3年後を含む世界不況の経済状況下で、オバマ政権が「デフォルト宣言」を発動した場合、世界の軍事情勢は著しく悪化する。

最も深刻化するのがパキスタンで、財政破綻し無政府状態となるパキスタンの60発から100発といわれる核兵器に付随する核物質は、アルカイダや他のテロリストによって収奪される可能性が激増する。これに対してアメリカは、デフォルト宣言とアメリカ軍によるパキスタン占領をワンセットとして計画立案する必要性が出てくる。







(阿修羅「国家破産」BBS.6月24日の投稿へ加筆)

 http://www.asyura2.com/09/hasan63/msg/338.html





DOMOTO

http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/hunsou.index.html