「既成概念を打ち破るのが真の仕事である」

(2023年3月8、23日のツイッターに加筆)

核兵器を軸にした世界的な軍拡の潮流、それによって解決が遠のく気候変動問題・・・これらの問題群は、既存の国際政治や経済システムの概念では、もはや解決不可能だ。

 

司馬遼太郎の小説で坂本龍馬が、「既成概念を打ち破るのが真の仕事である」と言っているが、これは現在の世界の絶望的な限界状況において、まさに旗印となる警句だ。

 

これらの問題群の解決策は、この「既成概念を打ち破る」を基本線に考究されるべきだろう。さもなければ、司馬氏が言うように解決不可能に思える事態は良い方へと「進捗しない」。司馬氏は坂本に「事が進捗する手段のみを取らねばならない」と言わせている。


国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC
)がこの3月に公表した統合報告書の執筆に携わった国立環境研究所の久保田主幹研究員は、気候危機に対処するには「国際協調がより重要になる」と明言している。


(IPCCの)報告書は国際協力が脱炭素の強力な促進要因だと強調している。(ウクライナ危機を受けて)短期的には脱炭素と逆行する動きがみられる。中長期で脱炭素が進むような政策や資金、技術提供といった国際協調がますます重要になる。(久保田氏)

「気候危機に直面、今後10年の取り組み重要」IPCC識者(日経 2023年3月21日)