プーチンの核兵器使用は、中国とインドとの亀裂を引き起こす(CSIS)

(画像:日経アジア)

 

ロシア軍のハリコフ戦線での驚くべき敗北に憤慨した、国内の戦争右派のブロガーの中には、ウクライナの首都キーウやスネーク島に警告目的の核攻撃を主張する者も出てきていた。

 

Putin Has a New Opposition—and It’s Furious at Defeat in Ukraine (SEPTEMBER 12, 2022)
https://foreignpolicy.com/2022/09/12/russia-ukraine-war-defeat-opposition-putin-stab-in-the-back-conspiracy-theory-far-right/


 

9月15日の『Foreign Policy』の一部を要約。

「ウクライナ人はロシアとの戦争で降伏する気はない。反戦デモがロシア国内で広がるなか、プーチンが核兵器を使っても政権への支持が大きく好転しなければ、彼の国内での最後の残された統制力は減ずる。また核兵器の使用は一夜にして、ロシアを現在の孤立状態をはるかに超えた、国際社会でののけ者に転落させてしまう。」

 

Ukraine Put Putin in the Corner. Here’s What May Happen Next. (SEPTEMBER 15, 2022)
https://foreignpolicy.com/2022/09/15/ukraine-russia-war-putin-what-next/


 

これは具体的には、中国やインドなど、そして国連でのアフリカ諸国との関係が現在よりも冷ややかなものになることだと思うが、戦略国際問題研究所(CSIS)の9月21日の記事でマックス・バーグマン氏は、「核兵器の使用は、インドと中国との関係に亀裂(不和)を引き起こし、ロシアをさらに孤立させるだけで、ロシア国内でショックを引き起こすだろう」と分析している。

 

Putin Wades Deeper into the Quagmire (September 21, 2022)

https://www.csis.org/analysis/putin-wades-deeper-quagmire

 

中国とインドは、言うまでもなく、プーチンが欧米と対抗して作ろうとしている世界秩序の枠組みの中核であり母体を成す、BRICSと上海協力機構(SCO)の主要国だ。